専門は・・・甲状腺

麻沼 和彦

 

東口病院の先生方のご厚意により勤務させて頂くことになりました。

東口病院で25年ほど前に診療を担当させて頂いたことがあります。その頃は信州大学医学部外科2に所属し、甲状腺・乳腺外科をやっておりました。所属中は論文発表も仕事の一つで、臨床に直結したことを行いたいと考えていたため、歴史が長く患者さんの人数が多い甲状腺の臨床検討を主にしました。小さな甲状腺乳頭癌が必ずしも大きくなるわけではないこと(Eur J Surg 167:102-105,2001)や、甲状腺乳頭癌で内頸静脈に浸潤し合併切除をしなくてはならないリンパ節転移があると予後不良であること(Cancer Lett 164:85-89,2001)など、現在では当たり前のことを多分世界で初めて発表しました。また、高名な方々と一緒にチェルノブイリ原発後の検診に参加もしました。

状況の変化があり外科2を離れ、子供のころの夢だった研究者になりたい、との思いから研究の道に進みましたが、研究は自分に合わないことを悟っただけでその生活は終了しました。

そしてその頃週1日勤務していた駒ケ根市にある前澤病院で多くの日数勤務する機会を頂きました。そこでの業務は、甲状腺および乳腺の方の診察などもありましたが、上気道感染、消化管疾患、高血圧、糖尿病、腰痛、外傷などの方の診察および検診の方の検査や診察が主となり、それまでの数少ない知識と経験のための不十分な対応を悔やみながら様々な知識をつけて失礼なく診療に臨むよう努めました。

そんな折、産業医を勧められ、資格を取り仕事を始めたところ、うつ病の職員の方の診察や助言を依頼されることが増えました。その方面の知識と経験がなく希望に添えなかったため、いくつかの病院の方々にご理解を頂き、前澤病院での勤務を継続させて頂きながら、松本市の松南病院などの精神科の病院にも勤務させて頂きました。

このような経歴のため、専門は?と尋ねられると即答できない面はありますが、細々とでも長年続けてきた内分泌外科、特に甲状腺が専門、おこがましいのですがそんな思いでいます。年齢による衰えをきちんと自覚した上で、多くの皆様にご協力を頂き、来院される方々のお役に立てるよう、しばらく東口病院で勤務させて頂ければと思っております。よろしくお願い致します。

受付では毎月一度、保険証の提示をお願いしております。

また、保険証番号・住所・電話番号等が変わった場合にも、随時受付職員までお知らせください。

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